青森FCでは、会員向けに2か月分先のの予定表を毎月お渡ししているが、2か月分の予定表の間に、各コーチが月替わりでコメントを載せている。11月、12月の予定表にはジュニアユースの大澤監督からのコメントが載っているので紹介したい。
中学3年生 お疲れさまでした。
中学3年生の最後の大会である高円宮杯東北大会が10月26日(土)に山形県総合運動公園で行われました。29チームのトーナメント方式で優勝すると12月の全国大会に出場する権利が与えられます。青森FCは、1回戦で全国クラスの強豪JFAアカデミー福島との対戦でした。相手は日本サッカー協会が選んだエリート集団です。試合前に普段とは違い、緊張した様子もあったので、「中学3年間の集大成なんだからおもいっきりやって持っているものすべてを出し切って来い!」と背中を押すように送り出しました。心に響いてくれたのか、試合開始から普段見たことのないような気迫で、死に物狂いでプレッシャーをかけて相手の自由を奪おうとしていました。その甲斐もあり、かなり拮抗した試合展開になりました。相手の監督のあせる声がけが物語るようになかなか相手の攻撃もうまくいかず、こちらのペースに試合が動きました。これは行けるんじゃないかと思った次の瞬間、こちらの一瞬のミスから抜け出されて開始15分くらいでとうとう失点してしまいました。ただ、失点されたくらいではあきらめません。4月からの東北みちのくリーグでは強い相手に3点差で離されても追いついたり、逆転勝利したりとあきらめない強さを身に付けました。そうして我慢強く戦っていたらとうとうこちらにも決定的シュートチャンスがやって来ました。これが入れば流れがまた戻って来そうな大チャンスです。それを蹴ろうとしているのは、1年間ずっと悔しい思いをしていてなかなかシュートが決まらずに悩んでいた子です。普段からシュート練習を人一倍熱心に取り組んでいる姿をみて、「おまえは本当の大事な試合で絶対スーパーシュートを決めるからそれまで頑張れ!」と言い聞かせて来た子でした。入れば発狂しそうなくらい嬉しい千載一遇のチャンスです。しかし、残念ながら打ったシュートは勢いがなくコロコロとゴールキーパーに吸い込まれて行きました。これが決まればチームに勢いもつくし、彼の人生も変わるかもしれない。そんな局面でした。なかなか思い通りには行かないですね。試合はその後に失点を重ね0対5で負けてしまいました。しかし最後まで諦めずに戦っていた中学3年生に3年間の成長を感じることができました。中学3年生は、最後の大会も終わり、これをもって一度青森FCを引退という形になります。これから受験勉強にシフトチェンジして頑張ってくれることを期待しています。中学生はチーム創設当初から「文武両道夢への挑戦!」をスローガンとして掲げてやってきました。先日OBで青森高校3年生サッカー部キャプテンの宮地隆吾君が立教大学の指定校推薦に選ばれましたと報告に来てくれました。受かったらサッカー部に入ると意気込んでいました。立教大学は関東大学サッカーリーグ2部のチームで今年もプロサッカー選手を輩出しています。青森高校からプロサッカー選手誕生。青森FCジュニアユースからプロサッカー選手が誕生することをとても期待しています。頑張れ隆吾!最後になりますが、中学3年生と一緒に過ごした3年間とても楽しかったです。3年間ありがとう
by大澤