弘前モータスクールカップ 優勝

 6年生を久しぶりに引率して大会に参加しました。通常のピッチの約半分の大きさで7人制で行われました。全員が試合に出れるように、5分毎に選手を入れ替えて予選リーグを戦い、1位で抜けて準々決勝、準決勝と順調に勝ちあがり決勝に進みました。決勝は立ち上がりから相手のプレッシャーに押し込まれる場面が続きました。『素早いプレスに、ルーズボールを取るのを怖がっているぞ!』と声をかけると、そこから見違えるようになり、優勝することができました。6年生はこれからが大人のサッカーの入口です。小学生と中学生ではピッチの大きさも広くなり、ボールも大きくて、重くなります。より相手のプレスも早くなり、判断のスピードとパワーが必要となってきます。『そこはもうシュートレンジ。ミドルシュートを狙ってほしいんだけどね!』と声をかけると見事なシュートが決まりました。
 また、普段はどうか知りませんが、試合になると大人しく、体から相手に対する脅威のエネルギーが感じられない子には、『もっと、相手から怖がられる選手にならないと!』というと、交代してすぐに2得点奪う選手も現われました。シュートが決まらずに、味方から『しっかり決めろ』と言われた選手は涙を見せました。そんな時に『次頑張ろう!』と優しく声掛けする選手もいました。一番うれしかったのは、『前向きな声掛けしようぜ!』と試合前に私が話したことを選手たち全員が実行したことでした。6年生は全日本では悔しい思いをしました。それでも落ち込んでばかりではいられません。12月には静岡、1月には岩手県大船渡の大会にも招待されています。
 サッカーで一番大切なものは、人生でも一番大切なものでなければなりません。そうでなければサッカーを人生の中に生かすことはできません。サッカーだけが秀でているとしても、それは小学校の今だけかもしれません。また青森の中だけかもしれません。いったん青森をでれば、うまい選手はいくらでもいます。いくらうまくてもサッカーを途中でやめてしまう人も多くいます。サッカーが楽しいものであれば、プロでも高校・大学でも社会人になってもずっとサッカーを続けていけます。サッカーの楽しさの原点は仲間がいるからです。仲間と楽しく、時には一緒に苦労したりする中から生まれるものです。私は今でも高校や大学のサッカーの仲間と遠距離ながら、会っては、あの頃を思い出しながら、サッカーをやっててよかったなあとしみじみ思います。
 人として立派なサッカー人であれ。自分を磨くには、謙虚でなければできません。自分はうまいと思ったら大間違いです。うまい人は星の数ほどいます。サッカーを通して素晴らしい人生を送るためには、人間性を磨くことの大切さに早く時づいた人が成功している気がします。逆に謙虚でない人ほど、挫折を乗り越えれず、苦労しているのも事実です。そしてサッカーは人生のほんの一握りだと・・・