サッカーの基本は守備にあり

 サッカーにおいては、一人の選手がボールを保持している時間はきわめて短いといわれている。大人の90分ゲームでも、せいぜい1~2分らしい。小学生は前後半40分とすれば,その約半分の30秒から1分程度だろう。その他の時間は、ボールなしで動いている時間だ。また攻撃と守備の時間はどのくらいの比率だろうか?平均ポゼッション時間というものがある。サッカーはアウトオブプレーが多いので、Jリーグの川崎フロンターレは35分くらいだという。攻撃の時間も守備の時間もほぼ同じくらいなのではないだろうか?攻撃と守備の時間が同じであっても、それを得点に結びつけることができなければ、ゴールは奪えないので勝利には結びつかない。ここで大事なのはボール奪取率である。相手ボールを奪うことができればチャンスが生まれる。                       高い位置でボールを奪えればそれだけチャンスが生まれるし、中盤で奪っても大きな展開で揺さぶることもできる。最終ラインで奪ったら、高橋壱晟君のように正確なロングフィードで得点を生むことができる。小学生を見ていると、対人プレーとなると鳴りを潜めてしまう子が多いのも最近の傾向だ。足元、ボール捌きはうまいが、相手の寄せやプレッシャーに弱い印象だ。攻撃のスタートは守備にあり。体は小さいが、サイドデイフェンスからボールを奪って駆け上がるプレーを得意にしてきた選手も出てきた。            FWをしていて、なかなか得点を奪えない子には、しっかりと守備で1vs1の能力を鍛えてもらう。ボールを奪われることが当たり前の感覚とならないためにも必要なことである。ボールを奪われない個人技と1vs1でボールを奪える選手がチーム作りには必要だ。 敢えて厳しく、『惜しかったでは勝てない』のである。