所沢トレセン21回目の来青

 7月の3連休で埼玉県所沢市のトレセンが、選手44名、指導者14名で青森市にやってきた。今年で21年目の交流である。最初は青森から埼玉へ4年ほど行き、5年目から所沢トレセンが青森市にやってくるようになった。ねぶた期間にきてもらい、ねぶたを一緒にはねたりもした。あれからすでに21年目を迎える。これだけ交流が長く続くのもめずらしい。やはり指導者間のつながりの深さがあってのものだ。青森FCは関東、東北、北海道とのチームとの交流が深い、今日もコンサドーレ札幌主催の4年生大会に遠征中であるし、中学生も札幌遠征を控えている。またお盆過ぎには5年生が埼玉の江南南の大会に参加したり、群馬のファナティコスとの交流も長い。岩手遠野のマリオ・ヴィトーリア、もちろん青森県内のチームとも交流が深い。        交流の深さは、チームが強い弱いではなく、どんな指導方針かが左右する。強いだけでは、毎年招待してくれない。強い時だけ読んでくれるが、弱いと見向きもしないとなれば、それは勝利至上主義のチームだろう。こうして県外のチームと対戦すると、とんでもない選手を見かけることがある。仙台のなかのFCから塩釜FCからアントラーズに入団し、現在ベガルタ仙台にいる遠藤康もそんな選手だ。3年生の時には6年生にまじっていた。先日のマリオが青森にやってきた2年生の子もすごかった。同じ学年のこうした選手も見ることで、井の中の蛙にならず、常に向上心をもって練習する気持ちが芽生える。大海をしらないと、人は驕り、他の人を批判したり、その技術の良し悪しや、勝ち負けだけに価値観を求める。そんな育成年代を過せば、成長はいつか止まってしまう。プロになった人の幼少期からの姿を見ていると、技術以上に精神的に大人に近いものをもっていた気がする。『もっとうまくなりたい』『他人の悪口を言わない』『勝ち負けにとらわれない』『チームが弱い時こそ、人の2倍も3倍もがんばる』そんな子たちだ。つまり、サッカーだけでなく、すべてにおいて人間的にすばらしかった気がする。だから、かたずけも一生懸命だし、言われたことをしっかりと聞く、理解力の高い子たちだった。